区切り

2004年から働き始めたので2014年はもう10年経ったことになる。

一貫してなにかに従事してきたわけではなく、いろんなプロジェクト、分野、技術に触れてきた。望んだものではなかったんだけど、結果的に wikipedia:ジョブホッピング してきた歴史がある。あれこれ試してきたために高みには至らなかったけど、視野を広げることはできたし、一番良かったと思うのは人をみてこれたことだ。

先日、同僚とプロジェクトや組織、人事や評価制度との関連、経営陣の考えなどを包括的に話していて周りはあんまりそういうのを気にしないのかな?と思うことがあった。

一般的 (?) に3年で組織がみえて、5年で経営がみえるとか聞いたことがある。新人に3年は会社にいなさいというのもあながち間違ってなくて、その組織がみえないと業務もワークフローもまわせないので成果をあげられない。成果をあげるには組織の在り方や方向性を理解する能力を学ぶまでは辞めない方が良いといったことなんだと思う。

たぶん私が新卒入社したところが、ちょっと理不尽な、やや封建的な古い業界を相手にする会社だったからこそ、どうやって自分のやりたいことや思いを実務に活かしていくか、みたいなことを真面目に考えていた。当時はビジネス本から心理学の本までいろいろ読んでいた。

多くの会社の業務というのは、本質的な生産性を上げることにたくさんの業務時間を割いていない。全く無駄な時間とは言わないけど、管理工数、根回し、コミュニケーション、サポート、教育など、いろいろやることはある。多くは情報共有のための基盤かもしれないけど、自分の業務をやるには不要なことを組織である以上、ある程度はやらないといけない。その過程で、おそらくは会社に余裕ができるほど、本質的な業務の割合が減っていく傾向にあると思う。その生産性に寄与しない元凶がどこにあるのか、くだらない政治に巻き込まれないようにするために組織をみないといけない。

「組織は内部から崩壊する」とはよく言ったもので組織がみえてくるほど、足を引っ張っているものが何なのかがみえてくる。私にとっては、それが許容できるものか、自分のやりたいことを邪魔しないか、モチベーションに悪影響を与えないか、そういった観点からみている。極端な言い方をすると、組織として悪い方向へ進んでいても、自分にとって居心地が悪くないなら放っておく。私の場合、その逆にしか興味がなくて、そこがその組織で働き続けるかどうかの分水嶺になっている。

年齢的なこともあって、ちょっと前から次の5年をどうするかを考えていた。いまの、みえるようになったものを使って自分なら何ができるのか。特に具体的なものがあるわけでも全然ないんだけど、心情をそのまま表現すると思い知りたいという気持ちがある。それが良いことかどうかも分からないけど、がんばろうという気持ちがあるのでそれだけでやってみる。

で、そこからまた学ぶと思う。